不動産投資の物件と選び方

「アパート1棟買い」の高リスクに注意する

ビジネスパーソンが自らの名刺を活用して銀行から融資を受け、健全な不動産投資でお金を貯めていく―――。
企業に勤めながら、不動産投資によって35歳で3億円の資産を築いた若月りく氏の著書『会社を辞めずに大富豪になるプレミアムマンション投資』では、その方法が解説されています。

※本コラムは「会社を辞めずに大富豪になるプレミアムマンション投資」(著者:若月りく・ぱる出版)より一部抜粋してご紹介します。

今回は書籍の一部から、不動産投資家の間で人気の「アパート1棟買い」に関連する内容をご紹介します。

【目次】

1.アパート1棟買いは人気だが投資ハードルが高い
2.アパート1棟買いの高いリスク・コスト
3.ローリスク・ミドルリターンの都心部プレミアム・ワンルーム投資
4.アパート1棟買いは郊外の学生街なら安心?!
5.著者の投資ノウハウがつまった一冊「会社を辞めずに大富豪になるプレミアムマンション投資」

1.アパート1棟買いは人気だが投資ハードルが高い

アパート1棟買いは、実質利回りが高く、総収入額が大きいなど高い収益性が期待できる点で、不動産投資家の間では人気の高い投資対象でもあります。

1棟買いは土地と建物の規模が大きくなるため、おのずと取得費用が高くなります。
たとえば山手線の内側のマーケットだと、4~5室の新築ワンルームアパートで1~1・5億の価格帯となるのはもっぱらで、投資のハードルがおのずと高くなるのです。

また高田馬場などの学生街であれば、6~8部屋の学生向けの新築物件で、家賃が月額6~7万くらいに設定できるところはありますが、さすがにその程度の小さな物件だと、利回りが低くローンが組みづらい可能性があります。

ローンが付帯されていても、土地だけが対象ということは多々あり、1億円の物件にも関わらず、頭金として約4000万を求められる例も少なくありません。

ちなみに、金融機関の審査基準は明示されませんから確実なことは言えませんが、審査が通りにくいと言われている物件のパターンは実際にあります。
建築基準法の接道義務の要件を満たしていない「再建築不可物件」であったり、「狭小地」であったりする場合もローン通過の難易度は高いと言われています。

2.アパート1棟買いの高いリスク・コスト

もう少し説明すると、アパート1棟買いは、稼働率が高くなれば大きな収益が期待できるものの、稼働率が低くなれば当然、赤字リスクも大きくなります。
建物のリスク分散が効かない点で、何らかのネガティブ要因が生じるとすべての部屋がリスクにさらされ、複数の部屋が同時に空室になる状況だと収益が大きく落ちてしまうわけです。


同時に1棟買いの場合は、個別の入居者に関する連鎖的リスクも抱えることになります。入居者属性の悪い人が1人でも入ると、他の人がその属性に引きずられてしまい、アパート全体の住環境に影響を与え、結果的に利益が損なわれる懸念があります。

たとえば騒音やごみ捨て、家賃の滞納などのリスク要因を部屋の数だけ抱えることになるわけです。

一方で10室以下であることから、管理者を常駐、高頻度で巡回させるほどのスケールメリットも見込めません。
そうした点でも1棟買いのリスク、コストは高いといわざるを得ないでしょう。

3.ローリスク・ミドルリターンの都心部プレミアム・ワンルーム投資

なにも1棟買いのリスクばかりを強調したいわけではありませんが、本書で推奨している不動産投資は、決して難しいことをやろうとしているわけではなく、中身はいたってシンプルです。

不動産デベロッパーの担当者と上手に付き合い、名刺の力と都心部プレミアムの物件価値によって金融機関から融資を取り付け、高い資産価値をベースにした不動産投資で、ラクに経済的余裕と時間的余裕を追求していける──。そうしたシンプルさゆえに、誰でもイチから始められる不動産投資なのです。

だからこそ、ハイリスク・ハイリターンのアパート1棟買いでなく、ローリスク・ミドルリターンの都心部プレミアム・ワンルーム投資を推奨しています。

そしてワンルーム投資であっても、手堅く数を増やしていくことで、資産家といわれる領域までたどりつくのは十分に可能と言えるのです。

4.アパート1棟買いは郊外の学生街なら安心?!

なかには、少し街から離れた学生街での小ぶりなアパートなどについて、1棟買いのメリットをアピールする不動産投資の指南書もあります。
けれどもそうしたエリアには、先祖からの土地を持つ地主が、相続税対策などで建てたアパートがすでにけっこうあるのです。

それに対抗して1棟アパートを買うと、どういうことになるでしょうか。
結論から言って、地主が建てたアパートと競合しても、最初からなかなか勝ち目はありません。

地主は、もともと持っている土地の有効活用が目的ですから、建物だけの5000万の費用でアパートやマンションを建てることができます。
そして空室を生まないために、月額7~8万円の家賃相場のところを、平気で6万円などの家賃設定で提供できるわけです。
結果として、入居者がどちらの物件を選ぶかは言うまでもないでしょう。

その意味では、エリア特性をよく見極め、同じ場所にあるライバル物件が、どのような背景で建てられたものかに目を向けることも必要かもしれませんね。

(※本記事は、「会社を辞めずに大富豪になるプレミアムマンション投資」 からの抜粋です。)

著者情報
若月りく(ワカツキリク)
香川県高松市出身。工学修士。留学、遊学、駐在等で世界3カ国の滞在経験。一部上場企業にて、事業投資、事業計画、案件開発、資産管理等の担当経験あり。
副業としてはじめた「プレミアム・ワンルームマンション投資」で成功し、現在は給与所得と合算して3000万円超の年収を獲得。
ド派手、爆上げ、圧勝よりも、効果的、効率的に少し余裕を持つライフスタイルを推奨。

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5.著者の投資ノウハウがつまった一冊「会社を辞めずに大富豪になるプレミアムマンション投資」

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