不動産投資の成功には、物件の立地選定が不可欠です。港区や千代田区などの都心エリアは資産価値が高い反面、近年では物件価格の高騰や、それにともなって投資利回りも低下の傾向にあります。
投資家として理想的なのは、資産の安全性と将来的な成長性を確保しつつ、毎月の安定したキャッシュフローも得られる物件です。つまり「都心同等のポテンシャル×割安な地域性」を満たすエリアこそが、狙うべき「穴場」と言えます。
都心へのアクセスが抜群で、開発による成長余地がありながら、価格がリーズナブルなエリアとして、今回は「東京都・北区」をピックアップします。 なぜ今、北区が有力候補となるのか、その理由を一緒に見ていきましょう。
東京都・北区とは?都心に隣接する穴場エリア
北区は、埼玉県と接する東京の「北の玄関口」でありながら、JR山手線やJR京浜東北線といったメイン路線が通る交通の要衝です。
都心へのアクセス性と豊かな自然環境が共存するこの街の基本情報と、不動産投資における優位性を解説します。
23区北部の要衝・交通利便性と住環境の調和
東京都北区は、東京23区の北部に位置し、埼玉県(川口市など)との県境にあります。南側は文京区や豊島区といった都心エリアに隣接しており、都心の主要スポットへ短時間でアクセスできる絶好のポジションに位置しています。
北区の面積は約20.61平方キロメートル、人口は約36.7万人、世帯数は約21.6万世帯(令和7年11月時点)という規模で、高い人口密度が示す通り底堅い住宅需要が存在します。
特筆すべきは、区内にJR山手線の駅である「田端駅」を含んでいる点です。山手線沿線という強力なブランド力を持ちながら、一歩路地に入れば昔ながらの商店街や豊かな自然が残る、都会と下町情緒が融合した住みやすいエリアとして、単身者からファミリー層まで幅広い支持を集めています。
圧倒的な交通網!JR駅数は23区ナンバーワン
北区の不動産投資における最大の強みは、その卓越した「交通アクセス」にあります。
シンプルな区名とは裏腹に交通網は非常に充実しており、区内のJR駅数は23区内でも最多の10駅(赤羽、北赤羽、上中里、田端、王子、十条、東十条、浮間舟渡、尾久、板橋)を数えます。
主要路線として、都心を縦断する「JR京浜東北線」や、新宿・渋谷・池袋へダイレクトにアクセスできる「JR埼京線」、さらに昔からの鉄道重要拠点である田端駅や尾久駅を含む「JR山手線」「JR高崎線・宇都宮線」などが網羅されています。
また、明治通り、環七通り、環八通り、中山道(国道17号)といった幹線道路も豊富で、車での移動もスムーズです。この電車と車、双方における圧倒的な交通利便性は、賃貸需要を安定させる強力な武器となります。
投資家必見!不動産投資における「北区」の6つの魅力
北区が投資対象として優れている理由は、単にアクセスが良いだけではありません。
入居者の暮らしやすさや、賃貸需要を裏付ける産業構造など、多角的なメリットが存在します。ここでは6つの視点から北区の魅力を深掘りします。
【エリア特性】赤羽・東十条・王子・田端など個性豊かな街の集積

北区には、それぞれ異なる個性を持った魅力的な街が集まっています。
赤羽エリア:
多くの路線が乗り入れる巨大ターミナルであり、「北の玄関口」として知られています。駅周辺には大型商業施設や、有名な「一番街商店街」などの飲み屋街が広がり、昼夜問わず活気に溢れています。生活利便性が極めて高く、単身者からの人気が絶大です。
東十条・十条エリア:
庶民的な商店街が充実しており、物価も安く、住みやすさは抜群です。JR埼京線とJR京浜東北線の両方が使いやすい立地でもあり、学生から社会人まで需要が途絶えません。
王子エリア:
北区の行政の中心地であり、区役所があります。交通の結節点でありながら、桜の名所である飛鳥山公園などの自然にも恵まれ、落ち着いた住環境を好む層に支持されています。
田端エリア:
JR山手線沿線でありながら、閑静な住宅街が広がります。文京区に隣接しており、落ち着いた住環境で、単身入居者からも選ばれやすいエリアです。
このように、多様な入居者をターゲットとして確保できるのも北区の強みです。
【住環境】抜群のコストパフォーマンスを誇る活気ある商店街

昨今のインフレ(物価上昇)において、お部屋探しの現場では「生活コストの削減」という視点も重要視されるようになっています。家賃だけでなく、食費や日用品を含めたトータルの生活費を抑えられる街が選ばれる傾向にあります。
その点、北区は「十条銀座商店街」や「東十条商店街」、「LaLaガーデン赤羽」など、都内屈指の活気ある商店街を有しています。これらは単なる観光地ではなく、惣菜店や八百屋、ドラッグストアなどが激安価格で競い合う「生活の場」です。

夕暮れ時には買い物客で賑わい、下町ならではの温かい情緒が街を包みます。
「都心に近いのに物価が安い」という生活費の割安感は、経済合理性を求める単身者層などにとって、離れがたい強力な魅力となります。 一度住むと長く住み続ける入居者が多いのも、北区の特徴と言えるでしょう。
【自然環境】飛鳥山公園に代表される豊かな緑と潤い

都心へのアクセスが良いだけでなく、自然環境が豊かであることも北区の魅力です。
代表的なスポットである「飛鳥山公園」は、江戸時代から続く桜の名所として知られ、春には多くの花見客で賑わいます。

また、区の北側を流れる荒川や隅田川、石神井川沿いには遊歩道や緑地が整備されており、ジョギングや散歩を楽しむ人々の姿が多く見られます。
荒川河川敷では大規模な花火大会(北区花火会)も開催され、地域住民にとって大きな楽しみとなっています。

建物が密集する都心生活において、こうした「水と緑の潤い」は、QOL(生活の質)を重視する入居者にとって大きな加点ポイントとなります。
【賃貸需要①】多数のキャンパスが集結する「学生の街」の側面
不動産投資、特にワンルームマンション投資において、学生需要も取り込めることは魅力的です。北区およびその周辺には、多くの大学キャンパスが点在しています。
東洋大学(赤羽台キャンパス):
情報連携学部などの新設により学生数が増加し、街に若いエネルギーをもたらしています。
東京家政大学・短期大学部(板橋キャンパス):
十条・板橋エリアに位置し、女子学生の賃貸需要を牽引しています。
帝京大学(板橋キャンパス):
医療系学部が中心で、実習などで忙しい学生は近隣への居住を強く希望します。
さらに、隣接する文京区や豊島区には東京大学、立教大学、学習院大学などのマンモス校があります。交通アクセスの良い北区は、これらの大学に通う学生の「通学圏内」かつ「家賃が手頃なエリア」として、常に選択肢の上位に入ります。
毎年新しい入居希望が見込める点は、投資家にとって大きな安心材料です。
【賃貸需要②】大手企業本社や印刷関連産業による安定した就業人口
学生だけでなく、社会人の賃貸需要も盤石です。北区には、「お、ねだん以上。」で知られる株式会社ニトリホールディングスの東京本部(赤羽)や、製紙・印刷関連の大手企業(国立印刷局の工場など)をはじめ、トンボ鉛筆やなとりといった有名企業も本社を構えています。
これらの企業に勤める会社員に加え、隣接する豊島区(池袋エリア)や、電車で一本の千代田区・港区(大手町・新橋・品川エリア)へ通勤するビジネスパーソンのベッドタウンとしての機能も果たしています。
「職住近接」のトレンドにおいて、都心オフィス街へ20〜30分圏内でアクセスできる北区の価値は、今後ますます高まっていくでしょう。

【不動産市場】都心隣接でありながら格安な価格設定とコスパ
最後に、投資家にとって最も重要な「価格」についてです。港区や渋谷区などの都心エリアでは、物件価格が高騰しており、高い利回りを確保するのが難しくなっています。
一方、北区は都心に隣接し、交通利便性がこれほど高いにもかかわらず、不動産価格は都心3区や城南エリア(目黒・世田谷など)と比較して、まだ割安な水準に留まっています。
- 物件価格: 都心部と比較して取得しやすい価格帯。
- 家賃相場: 需要が高いため、大きく崩れることなく安定している。
- 投資メリット: 取得価格や家賃が割安な分、将来価値が期待できる。
まさに、冒頭で述べた「都心の資産性・成長性 × 割安な地域性」を体現しているエリアと言えます。再開発が進む赤羽や十条周辺を含め、今後の街の発展に伴う資産価値の上昇(キャピタルゲイン)も十分に期待できます。
まとめ
一見すると地味に見られがちな北区ですが、その実態は単なる「郊外物件」への投資ではありません。「ほぼ都心」と言える立地条件でありながら、そのイメージが価格的な過熱感がまだない極めて合理的な投資判断と言えます。
区内企業や大学に加え、文京区・豊島区へのアクセスによる広域な賃貸需要、そしてJR駅数23区No.1という圧倒的な交通利便性。これらが割安な取得価格と相まって、高いポテンシャルを生み出します。
赤羽や十条駅前の再開発により街のブランド力は年々向上しており、この「割安感」がいつまで続くかは分かりません。将来性と安定性を兼ね備えた北区の物件で、あなたの資産形成を加速させてみてはいかがでしょうか。

