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【2019年10月】住宅・土地統計調査で見る通勤時間と住宅

職住近接が進んでる!?

図表1:都道府県別 家計主の通勤時間の中位数(H30年)

家計主の通勤時間の中位数を都道府県別にみると、神奈川県が45.6分と最も長く、次いで千葉県が44.7分、埼玉県が42.7分、東京都が41.0分、これに次いで近畿圏となり、奈良県が34.6分、兵庫県32.8分、大阪府32.7分と、東京都や大阪府とその隣接県で特に通勤時間が長くなっています。
また、今回調査の通勤時間の全国平均は26.8分でしたが、平成20年調査では27.8分と1分短縮されました。
背景には、「職住近接」の流れがあります。1位の神奈川県は10年前の平均が49.4分だったので、4分も短縮されています。

(総務省統計局「住宅・土地統計調査」より作成。以下同様)

図表2:所有関係別 通勤時間の割合(全国)

次に、持ち家と借家それぞれでの通勤時間の違いを見て行きましょう。
グラフから明らかな通り、30分以内と比較的短い通勤時間である割合が、借家の方が多いのが分かります。

図表3:民営家賃別 家計主の通勤時間の中位数(東京23区)

最後に、通勤時間と家賃の関係性を検証したいと思います。
借家の分類の中でも「社宅等」は比較的職場の近隣に建ち、なおかつ家賃も低めに設定されていることが多いので、ここでは自分の意志で決めた「民営借家」の家賃で絞ってみました。
これを見ると、15万円を超えると通勤時間が一気に下がりますが、一概に家賃が高ければ高いほど、通勤時間が短いかと言えばそうではないということが分かります。