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【2021年7月】国勢調査速報!東京都の人口と世帯数増加率の裏側

東京23区は全て、人口・世帯数が増加

図表1:国勢調査前回調査時との人口・世帯数増減率(東京都市区)


(総務省統計局「国勢調査 令和2年国勢調査 速報集計 」より作成)

総務省は6月25日、2020年国勢調査の速報値を公表しました。日本の総人口は約1億2,622万7,000人と、前回(2015年)調査から約86万8,000人減少しました。
人口が増えたのは首都圏が中心で、東京都は約1,406万5,000人でした。

次に、市区別で見てみましょう。前回調査からの5年間での人口増加率では、中央区が19.9%と圧倒的な増加を見せ、世帯数の増加率も東京都内でトップクラスです。
中央区は、近年、ファミリー向けの高層マンション開発が進み人口が増えています。
交通利便性が高く、まさに都心であるため、これまでは、人が住むイメージはあまりありませんでしたが、生活インフラや行政サービスの充実しており、今後も人口増加が予想される地域となりそうです。2位の千代田区も同様に、近年住居が増え、人口が増加しています。
3位の文京区は、治安のよさ、教育施設・医療機関が充実していることから、子育て世代に人気があるようです。また、世帯数も10.3%増と増えています。

図表2:東京市区別 人口増加率と世帯増加率の散布図

図表2は市区別で横軸に人口増加率、縦軸に世帯数増加率を散布図にとった結果です。中央区と千代田区が圧倒的な増加率であるのがよく分かります。
また、黄色で示したゾーンは、世帯数増加率よりも人口増加率の方が多いエリアですが、ここに入っているのも、中央区と千代田区のみです。
近年は、核家族化や晩婚化、離婚率が高さなどから、世帯数の方が増える傾向が高いですが、この2区の場合は、世帯数以上に人口の増加が目立っています。

いずれにせよ、全てのエリアで世帯数が増加している東京都。賃貸住宅需要を考えると、世帯数の増加は、大きなプラス要因であると言えます。