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【2021年5月】東京23区別の相続税課税状況

図表1:令和元年 相続税申告事績(令和元年)

図表1は令和元年の東京都における相続税の申告状況です。課税割合は、死亡者数に対する相続税課税件数の割合を言います。
令和元年の東京都は16.3%で亡くなった方のうち約6人に1人が相続税の対象となっていることが分かります。また、実際払った相続税の平均は3,030万円とかなり高額になっています。

千代田区は2.5人に1人に相続税が発生

図表2:東京23区 課税割合(H30年)

図表2は23区別に課税割合を見た結果です。最も高いのは、39.4%の千代田区、次いで渋谷区31.2%、港区30.9%です。
これらの区は、一人当たりの課税金額も大きく、千代田区の麹町税務署における相続人一人当たりの平均課税額は3,990万円とかなり高額になっています。

図表3:相続財産の⾦額の構成⽐(令和元年)

図表4:東京23区別 地価(R3年)と課税割合の散布図

図表3は、相続財産の内訳をみたものです。なお、こちらの資料は、東京国税局の管轄全エリア、東京都、神奈川県、千葉県、山梨県が対象となっています。
図表3を見ると、相続税の対象となる財産の内訳として最も多いのが土地(37%)で、次いで預金・預貯金となっています。近年は、土地の割合が縮小傾向にありますが、やはり大部分を占めています。

それでは、先ほど図表2で見た区別の課税割合と、公示地価を散布図にとってみましょう。地価の高いエリアに、資産家が多いということも考えられますが、地価が相続税に大きく影響を与えているのがよく分かります。