ニュース

【2020年8月】投資用一棟マンションの価格長期推移の考察

■安定感がある一棟マンション (一棟マンションの動きはワンルームマンションの動きと似ています)

図表1:不動産価格指数(商業用不動産)の推移

(国土交通省「不動産価格指数」より作成。以下同様)

不動産価格指数(商業用不動産)は、全国の商業用不動産に関して、国土交通省に蓄積されたデータ等を活用し、不動産価格の動向を指数化したものです。
2010 年1月~12月までの数値の平均が100となっています。
これを見ると、バブル期の店舗とオフィスの価格上昇が著しいのが分かります。

倉庫に関しては、他の商用不動産とは若干違った動きを示しているのが興味深く、更にECの普及で近年、物流倉庫の価格の上昇が目ざましく、現在は2010年の約1.5倍にまで上昇しています。
TOPIX(東証株価指数)との相関係数をとると、マンション・アパート(一棟)(※以下投資用一棟マンション)が0.70と最も高く、株価との関係性が高いと言えます。
また、変動率の大きさを示す標準偏差は44.8と店舗やオフィスなどよりも、安定的であると言えそうです。
ワンルームマンションにおいてこのようなデータはないのですが、一棟投資ワンションを区分別に販売したのが、ワンピースですから、当然同様の傾向があると言えそうです。

■マンション・アパート投資の中心はやはり東京

図表3:都道府県別 東京都を100とした時の工事予定費(木造・鉄筋コンクリ―ト造)

次にエリアごとに見ていきます。投資用一棟マンションの不動産価格指数の推移が年別で公表されているのは東京都、愛知県、大阪府のみなので、この3都府県で比較してみましょう。
バブル期に最も投資用一棟マンションの価格が跳ね上がったのは、実は大阪府だったようです。
また、近年の大阪府における不動産価格の上昇は、投資用一棟マンションに関しては東京都よりも上昇率が上回っているようです。
ただ、TOPIXとの相関係数を見ると、やはり東京都が最も相関関係が強く、他のエリアを引っ張っている状況のようです。