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【2019年9月】中古マンション市況価格上昇はいつまで続く?

2018年における築10年中古マンション 東京都の坪単価は平均270万円

図表1:東京都築10年中古マンションの平均坪単価推移

左のグラフは東京都における2004年からの中古マンションの坪単価推移を表しています。
2004年と比較すると2018年は約2倍近くの価格になっていることが分かります。
東京カンテイによると「人口流入の多さに加えて、賃料水準の高さから投資目的で中古マンションを購入するケースもあり、実需・投資ニーズの有無やその多寡が中古マンション価格における上昇度合いの違いとして現れたもの」としています。

(株式会社東京カンテイ『「マンションデータ白書:フロー編」』より作成)

中古マンションの売り時は築20年以内?

図表2:首都圏中古マンションの築年帯別平均㎡単価

左のグラフはレインズデータを築年数ごとの「新規登録物件」と「成約物件」の㎡単価を比較したもので、乖離率をここでは「(新規ー成約)÷ 成約」と定義して算出したものです。
これによると、築6年~20年の物件の乖離率が10%前後と売りやすい状況と言えそうです。
一方で、築31年を超えると乖離率が41%とかなり高く、値段を下げないと売却が出来ない状態が見てとれます。
一方で、築5年以内でも、築浅ということで強気の販売価格を出す傾向があるのか、成約物件とは20%と乖離があるようです。

(公益財団法人 東日本不動産流通機構「レインズトピックス」より作成)

図表3:新規登録価格・成約価格の乖離率(季節調整済)

先ほどの乖離率を今度は月ごとの推移で追ってみましょう。
これを見ると、乖離率にも山と谷があります。価格差が少ないということは、新規登録価格(≒売出価格)つまり売り手が望む価格に近い形で成約が出来ることになります。
今は、どちらかというと需給逼迫状態に近いですが、若干、上昇傾向も見られるため、今後需給緩和状態に移行する可能性もあります。
売却を検討している方はこういった需給バランスを見ながら、早めに行動に移す方がいいかもしれません。

(公益財団法人 東日本不動産流通機構月例マーケットウォッチ」より作成)