不動産エコノミストが語る 不動産投資の必須思考

不動産投資物件選びのポイント

―物件選びの基本的な考え方
―空室になりにくい区分マンション選びのポイント~ハード面~
―不動産投資を成功に導くウケる間取りとは?
―空室の出にくい物件のポイント~ソフト面~

物件選びの基本的な考え方

不動産投資ではどのような物件を選べばよいのでしょうか?
区分マンションでも、一棟マンションでも、賃貸住宅(アパート)でも、前提となる考えは同じです。それは、「空室になりにくい物件を選ぶ」ことです。
空室の出にくい物件とは、どんなものでしょうか?
空室が出にくい物件とは、「入居者が付きやすい」ということと、「入居者が退去しにくい」ことの2つがともに成り立っている物件です。
住みたいという「憧れ感」と住みやすいという「やすらぎ感」と置き換えてもいいでしょう。
さらに重要なことは、自分自身のモノサシで決めつけないことです。つまり、入居者視点をブレずに持つことが重要です。

それでは、区分マンションにおいて、具体的にチェックすべきポイントは何でしょうか?

なお、今回は「適切な家賃設定」と「適切な管理と客付け」ができているという前提で、まずは「物件」にフォーカスしてみます。また、スタート時だけでなく、長期的な視点を持って空室の出にくい物件について見ていきましょう。

空室になりにくい区分マンション選びのポイント~ハード面~

区分マンションにおいては少なくとも以下の3つのポイントは押さえるようにしましょう。

① 好立地であること

電車など公共機関の発展している地域においては、駅からの距離は重要となり、その距離は、賃料などにも大きな影響を与えます。一方、地方都市においては、車による移動が増えるため、道路のアクセス、商業施設へのアクセスが重要となります。

②外観の見栄え

外観の良さは、入居見込者によるインターネット検索にも大きな影響を与えます。賃貸マンションを探す際に、今ではほとんどの人はインターネットサイトを活用します。また、現地内覧の際にも、外観の良さは大きなポイントになります。人は持ち家であれ、賃貸住宅であれ、住まいには外観の良さや重厚感を求めるものです。

③間取りが無難で万人うけするもの

「無難」で「万人ウケする」間取りとはいったいどんな間取りでしょうか。

不動産投資を成功に導くウケる間取りとは?

どのような間取りが入居者に支持されるのかは、入居者の好みが多種多様なため一概には言えません。ただ、不動産投資を成功に導く「空室になりにくい」物件という観点で見れば、一般的な万人受けする無難な間取りということになるでしょう。

マスコミなどがトレンドを追ったように「こんな物件が人気のようです」というコンテンツを報道することがありますが、これはあくまでごく一部に人気という物件であり、今後こうした趣味趣向とともに暮らすような物件が流行るとは到底思えません。奇を狙ったマニア向けのような物件などは、それなりの賃料が取れるようですが、どうしても空室確率は上がってしまいます。

また、「空室になりにくい」物件とは、入居者のトレンドを追いかけて「すぐ、入居者が付く」というだけでは成り立ちません。「長く入居している人が多い物件」つまり、「住み心地がいい」、「飽きの来ない」物件でなければなりません。

そのためには、「無難な間取りであるけれど、使い勝手がいい」タイプの物件が支持されるのです。また、最近では晩婚化にともない、ある程度の年収のサラリーマン(ウーマン)が長く賃貸住宅に住み続けるというケースが増えています。小さな学生向けのようなワンルームではなく、広めの1LDKタイプのような物件を好まれるようです。

さらに、カップルで住むケース(いわゆる同棲)が増え、こうした方々に好まれる35~50㎡(ディンクスタイプ)の需要は大都市部だけでなく地方都市でも高まっているようです。

このように、ある程度ターゲットを絞って間取りを決めることも重要なポイントとなります。

空室の出にくい物件のポイント~ソフト面~

不動産投資の対象物件で「ソフト面」と言われてもなかなかピンと来ないかもしれませんが、実は最近はこちらもかなり重要視されています。
具体的なポイントは以下の通りです。

①入居者間のコミュニュケーションがよい

昨今、近隣同士のコミュニケーションのなさは大都市圏では特に顕著で、社会問題のひとつにもなっています。
自分では選ぶことのできない同じ賃貸物件の住民同士が、良好なコミュニケーションをとっていることが分かれば、入居への障壁は下がるでしょう。
とはいえ、当事者になってみないと分からない部分も多いです。例えば、コミュニケーションが希薄になっているとゴミの出し方等が雑になってくる場合があるので、ゴミ捨て場などをチェックするのもひとつの手かもしれません。

②優良な賃貸住宅管理会社との付き合い

入居者は普段は管理会社と接することになるので、管理会社の優劣は、そのまま入居者からの評価に繋がります。また、長期的な経営を考える場合、優秀な管理会社とのパートナーシップは欠かすことが出来ません。
管理会社によるメンテナンスやリフォームなどの的確なアドバイスは、長期に渡る不動産経営においては不可欠です。

万人受けでターゲットのニーズに合致した物件を選ぼう

今回は不動産投資における物件選びのポイントについて見てきました。基本的な考え方としては「空室になりにくいの出にくい物件」でした。
それは、自分の基準で決めるのではなく、ターゲット視点で考えることが重要です。
さらに、不動産投資は長期的なものなので、流行などに左右されないことも大事なポイントです。長期的には、リノベーションすることも視野に入れながら入居者ニーズに対しては常にアンテナを張っておくようにした方がよいでしょう。

不動産エコノミスト
社団法人 住宅・不動産総合研究所 理事長

不動産エコノミスト 吉崎 誠二

早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。立教大学博士前期課程修了。 (株)船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者 等を経て 現職. 不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、全国新聞社、地方新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。

PAGE TOPPAGE TOP