2020年からはじめったコロナ禍で国民のライフスタイルが大きく変わっています。いく度の緊急事態宣言を経て、外食や旅行に対する考え方が変わり、コロナが収束しても元にもどることはないと考えている方も少なくないはずです。
そうしたなかで、投資に関する考え方も変わってきています。今まで投資に興味がなかった方もコロナ禍を機に投資について考え始めた方も多くいると思います。
2020年はじめには株価は一時的に大きく下がったものの、政府の経済対策などが後押しして、主要ネット証券では口座開設が激増しましたし、不動産も安定した価値を保っています。
今回は、これから不動産投資を始めようと考えている方々のために、マンション投資歴3年以上で、コロナ禍においてもマンションを購入した30～40代の3名の方々に対してインタビューを行いました。
※名前は仮称となります。
インタビューをした方々/自己紹介
■柳田さん：千葉県在住40歳男性/既婚（所有物件数：6物件）
はじめまして、柳田です。よろしくお願いします。千葉県松戸市に妻と2人で住んでいます。外資系の会社に勤めていてバックオフィスで業務をしています。
■根本さん：東京都在住38歳男性/既婚（所有物件数：5物件）
根本と申します。東京都葛飾区に住んでいまして、職業はIT系の会社に勤めていて、妻と子供2人と暮らしています。子供は1歳と4歳になります。
■長田さん：神奈川県在住36歳男性/独身（所有物件数：4物件）
はじめまして、長田です。神奈川県横浜市で1人暮らしをしています。職業は、鉄道会社勤務です。
コロナ禍のなか不動産投資を始めた方の価値観
インタビューを受けてくださった方の価値観としては、趣味などに違いがあるものの、昔から投資を行っている方が多く、余ったお金のほとんどを外国株や国内株へ投資しているようです。
投資の理由は早期リタイアであるFIREを目指すなど、将来をきちんと考えている方といった印象でした。
そんな方に対するインタビューです。
次からは、不動産投資に関するインタビューを紹介します。
不動産投資の情報収集は？
---マンション投資の情報収集方法を教えてください。
柳田：最近は、不動産のメリットデメリットなどの情報をYouTube発信している方が多いので、主にYouTubeです。主に5～6チャンネルを見ています。
それ以外はブログなどです。事業会社が出している情報より、経験者の方々の情報を収集しています。
長田：不動産投資の情報は、インターネット上ではネガティブな情報が多いのであえて見ないようにしています。投資に関する勉強はそれほどしていないです。
根本：私もYouTubeが多いです。ここ1、2年、株式投資や不動産に関しては、特YouTubeからの情報収集は増えています。
投資以外では、車が好きですが、昔は雑誌だったのが、最近はYouTubeを見る機会が増えました。YouTubeは20チャンネルぐらい登録しています。
あるチャンネルから関連動画を見てためになれば定期的に見るようにしています。
マンション投資を始めた時期ときっかけは？
---マンション投資をはじめた時期ときっかけを教えてもらえますか？
長田：マンション投資をはじめたのは3～4年前です。飲み会で知り合った不動産投資会社の営業マンの方にすすめられました。
最初は興味がなかったのですが、いろいろ話を聞いているうちに興味が湧いて、いくつかの不動産投資会社を検討して最終的に物件を見つけました。
根本：投資自体は20年前からはじめて、不動産投資をはじめたのは7～8年前です。マンション投資を始めたきっかけは職場の友人がやっていたからです。
ちょうど自宅を購入した後だったので、節税を考えていて、その友人の話を詳しく聞いてはじめました。
不動産投資は、ネガティブな印象があって、最初は気になりましたが、友人に収益がどうなるかという話も聞いたうえだったので、ネガティブな雑誌の記事とかも見て、特に気になりませんでした。
柳田：株式投資は学生の頃なので22年前ぐらいで、不動産投資は16年前ぐらいからです。
友人の紹介で、不動産投資会社の方と会いました。16年前は金利が下がっていく局面だったのと、当時26歳だったので失敗しても立て直せるし、人生経験のためだと思って、軽い気持ちで購入しました。
物件の選び方は？
---物件の選定期間や選び方を教えてください。
長田：僕の場合、飲み会で不動産投資会社の営業マンと知り合ってから3か月くらいで購入しましたが、物件を紹介されてから1か月以内に購入しています。
現地調査は、全物件必ず行っています。Googleマップも見ますけど、周辺を歩いたりすると最寄り駅以外にも歩いて行ける駅があったりするので現地調査は大切だと思っています。立地を見て自分が住みたいと思うところを購入するようにしています。一番気にするのはやはり駅近かどうかです。
柳田：最初の1物件目は2か月くらいで購入しました。それ以外は物件を紹介されてからだいたい1か月以内に結論を出しています。
今まで、物件を見に行ったことは一度もないです。選ぶポイントは、東京駅にどれくらい近いかです。理想はやはり駅から3～5分以内です。
その後は、自分がその物件に住みたいかという視点と、物件を借りる人を想像して需要が多そうだなと感じるかどうかという視点の2つで決めています。
根本：私はほかの方よりも購入決定までの期間は短くて、最初の物件でも2週間かからずに決めました。それ以降は2、3日で購入するかどうかを決めたり、その日のうちに決めることもありました。
途中までは現地調査に行って部屋や周辺環境なども全部調べましたが、直近の2物件については現地調査をしていないです。Googleマップをみたり、オンラインで調査したりして決めています。
選び方は、エリアと価格とのバランスを見ています。山手線圏内であれば多少高くて収益が低くても大丈夫だと考えていますが、横浜とか川崎とかになると物件の価格が安くないと購入しないです。エリアの周辺相場を見て意思決定しています。
不動産会社の探し方と選んだ理由は？
---不動産投資会社は何社ぐらい検討してどうやって決めましたか？
長田：最初は2社を検討しました。物件が魅力的だったことと、不動産投資会社は老舗な方がいいと考えていたので、経験の長い会社を選びました。
根本：私はどこでもあまり変わらないと思っていたので、友人から紹介された1社だけです。
柳田：私も最初友人の紹介だったので、自分から他を調べることはしませんでした。
最初の10年は1社だけと取り引きをしていましたが、不動産投資会社からの電話が頻繁に会社にかかってきたので、その中で対応の良さそうなところと会って、今では3社と取り引きしています。
今度は不動産投資をどのように運用するのか？
---不動産投資は今後どうされますか？株式投資などとのバランスなどもを教えてください。
柳田：当初8物件所有していて、2物件売却しています。最終的には2物件程度残そうかと考えています。
自分でシミュレーションをしていて、何年後にこの物件は手放そうとかを考えています。
私の中では不動産投資はリスクが低く、株式投資の方は値動きが大きいと考えて、そのバランスを見ています。株式をやりながら、守るほうは不動産でという考え方です。
根本：まだ、1物件も売却していないですが、どこかで売却する考えはあります。
ただ、売却した経験がないので、タイミングがわからないでいます。今後は、いくつか売却して、新しい物件をまた購入する感じになるかと思います。
考え方は柳田さんと近いです。不動産投資は、大幅な収益は出ませんが、安定していて急に下がることもないですし、株式やビットコインなどに比べると安心して放置しておくことができます、仮に自分が死んでも、不動産だと「団信（契約者が亡くなった場合などにローン残高を肩代わりする生命保険）」があって、子供にも迷惑かけないですみますから、全部売り切のではなく、何物件かは所有していくと思います。
長田：あまり決めていないです。死ぬまで持つかというとたぶん持たないとは思いますが、どこかのタイミングで売却して、別に買い足すかとか、その時々で、戦略は変わってくるとは考えてはいます。
株式投資は、私自身は、配当目的より投機目的で購入しているのであまりうまくいっていません。私の中では不動産に関しては安定重視のイメージがありますので、皆さんと同じで守りの投資だと考えています。
不動産投資の展望は？
---今後不動産投資はコロナ禍も含めてどのようになっていくと思いますか？
柳田：コロナが起こった2020年の4月頃は少し不安で、どうなるのかなと思ったのですが、実際は不動産価格が全然動いていないので安心しました。
直近で2物件を売却しましたが、思った以上に高い価格で売れたのと、日本は今後も金利は上がらないと思うので、強気で見ています。
長田：コロナ禍当初は確かに不安だったのですが、不動産価格がそれほど下がらなかったので、問題ないと考えています。
今後、テレワークの普及で、東京一極集中が変わっていくかどうかは気になりますが、しばらく、このままで良いと考えています。
根本：不動産に関しては、コロナ禍でもマイナスイメージはあまり持っていません。
実際去年の7月くらいに1物件購入して、もう1物件購入しようかと考えています。継続して物件を増やしていきたいです。売却に関しては高く売れる物件もあるので、どうするか考えているところです。
今回のインタビューを通して…
今回、不動産投資歴の長い方にインタビューをしましたが、皆さん、投資について非常に細かく考えている印象がありました。
不動産投資を守りの投資と考えて、株式投資とバランスをとりながら運用されているようです。3名とも、コロナ禍でありながらも都心のマンションはそれほど価格が下がらなかった経験を活かして、継続した不動産運用を考えています。
今後不動産投資をお考えの方は、今回のインタビューをぜひ参考にしてみてください。
