税理士が教える失敗しない不動産投資

相続税対策に不動産を持つVOL.1

相続税が課税される財産は、金銭的評価ができるすべての財産です。

相続税は被相続人が持っていた財産に「相続」ということが起こると相続人が承継した財産に課税されます。
課税には、金銭で評価するということが必要のため、評価方法が財産評価基本通達というもので定められています。

財産評価で一番簡単なものは、「金銭」そのものです。1万円札1枚の価値は1万円だからです。たとえ製造年月日が1985年の一万円札だろうが2017年の一万円札だろうが、多少破れていようが汚れていようがすべて同じ価値(=1万円)となります。
それに準ずるのが、債権です。「国にお金を貸している。(国債を買っている)」、「企業にお金を貸している(社債を買っている)」というだけでなく「友人にお金を貸している。」「事業で売掛金がある。」というのを評価すると、国債の金額、社債の金額、貸付金額、売掛金額ということになります。

さて、不動産はいかがでしょうか。不動産とは、土地と建物のことを言います。

(1) 土地

土地は、原則として宅地、田、畑、山林などの地目ごとに評価します。
土地の評価方法には、路線価方式と倍率方式があります。

イ 路線価方式

路線価方式は、路線価が定められている地域の評価方法です。路線価とは、路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額のことで、千円単位で表示しています。
路線価方式における土地の価額は、路線価をその土地の形状等に応じた奥行価格補正率などの各種補正率で補正した後に、その土地の面積を乗じて計算します。

ロ 倍率方式

倍率方式は、路線価が定められていない地域の評価方法です。倍率方式における土地の価額は、その土地の固定資産税評価額(都税事務所、市区役所又は町村役場で確認してください。)に一定の倍率を乗じて計算します。
路線価図及び評価倍率表並びにそれぞれの見方は、国税庁ホームページで閲覧できま

(2) 家屋

固定資産税評価額に1.0倍して評価します。
したがって、その評価額は固定資産税評価額と同じです。
よって、建物の評価額は、取得費でもなく帳簿価格でもありませんので、築40年の木造建物でも評価されます。

(3) その他

  1. 賃貸されている土地や家屋については、権利関係に応じて評価額が調整されることになっています。
  2. 相続した宅地等が事業の用や居住の用として使われている場合には、限度面積までの部分についてその評価額の一定割合を減額する相続税の特例があります。
  3. 負担付贈与あるいは個人の間の対価を伴う取引により取得した土地や家屋等について贈与税を計算するときは、通常の取引価額によって評価します。

このように、不動産は土地と建物に分けて評価をします。
でもこれを自分自身で計算するのは大変ですね。税務署で行っている税務相談で聞いたり、相続税対策のセミナーに参加したりして、どのように計算するのか専門家に聞いてみるのも良い方法です。

次回は、不動産投資でよく登場する都心のマンションを相続した場合のお話です。

ジーマック松木事務所

税理士 松木昭和

1963年1月4日生まれ。 ジーマック松木事務所を中心とするジーマックグループの代表を務める。 早稲田大学大学院アジア太平洋研究科修了(MBA取得)。 85年の開業以来、税理士、行政書士・社会保険労務士・宅地建物取引主任者と各種の資格を生かし、開業から経営まで法人個人問わず総合的コンサルティングを行う。大手都市銀行、新聞社で経営・税務に関する講師を務める。独立開業者向けセミナーにて数々の講演を行う。『週刊ダイヤモンド』等、ビジネス雑誌にも数多く執筆。

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