不動産投資の物件と選び方

都心にマンションを買って「通勤」の苦労から一抜けする

毎朝の通勤時間はどのくらいの時間を費やしていますか?通勤だけでカラダも心もクタクタなんて状態になっていないでしょうか。
これでは、仕事の効率にも支障が生じてしまいます。そんな方へ、通勤の苦労から一抜けするための考え方をお伝えします。

通勤時間は何時間まで耐えられる?

国土交通省の調べでは、通勤時間の平均時間は首都圏が67.7分、中京圏が61.1分、近畿圏62.2分(※1)となっています。いずれの圏域も1時間を超えています。往復であれば2時間を超える状態なのです。しかも、首都圏が最も長くなっています。ここ近年は通勤時間の平均はおおむね横ばいとなっています。

通勤時間を縮める手段として鉄道のネットワークの効率化があります。記憶に新しいところでは、「上野東京ライン開業(平成27年3月)」がありますが、これによって上野東京ライン関連直通運転が可能になり、宇都宮線・高崎線・常磐線・東海道線とのネットワークが改善されました。

それでは、居住状況によっては違うのでしょうか。総務省の調べでは、通勤時間にかかる時間が「1時間以上」については持ち家以外の人(10.2%)よりも持ち家の人(17.4%)のほうが多いという結果になっています(※2)。せっかくマイホームを持てたのに皮肉ですね。
マイホームは首都圏であっても1時間以上もかかっている状況がわかりました。
実家に住みそこから通勤する方にとっても、通勤時間は毎日のことなので深刻な問題です。満員電車を見ると乗れなくなってしまうというお話を耳にするようになりました。体力以外に精神的にも過酷な状況のようです。

売れないマンションを買うリスク

マンションの需要価値は立地、駅近です。駅から徒歩10分以上もかかると立地条件が悪くなります。
その分購入しやすい価格帯であったり、間取り、収納にも余裕があったりするのは確かです。生涯ここで住むと決心するのであればそれは間違った考えではありません。
しかし、仮にもいつか売却するつもりとか、他人に貸したいと考えているのでしたら、その時にかなり苦戦されることでしょう。つまり、あなたが買おうとしているのは、自分で住む以外の選択肢がない、売れない借り手がつかない「負動産」を買うということになります。

駅近のマンションの条件は、駅から徒歩5分以内です。駅が近ければ商業施設や医療機関なども充実しています。あなたの会社にも徒歩や自転車で通勤できるかもしれません。会議や付き合いなどで何かと帰宅が遅くなっても終電や乗り継ぎの時間を気にすることはなくなるでしょう。

何よりも、会社から退社した時間を120%有意義に活用することができるのです。会社の同僚が混んだ電車で帰宅する時間にゆったりリビングでくつろぐことができます。また、英会話など習い事をしてもいいですし、ジムに通ってカラダを磨くのも素敵ですね。

違った買い物をしまうと、不動産の場合は特に売却する際に苦労します。売れないマンションを買ってしまうことのないように、自宅の購入も含めて不動産に対する目的を考えましょう 。

決して色褪せることのない“エリアと路線、間取り”を絞りこむ

売却する時に苦労しない優良な魅力あるマンションはどのような物件なのでしょうか。ポイントは駅近と申し上げましたが、もう少し絞り込む必要があります。それは、魅力ある色褪せることのないエリアと路線であるかどうかです。

ひとつは「JR山手線」内であること、もう1つは「地下鉄」のアクセスもできるエリアと路線です。このような条件にあった場所は、都心のなかでも一等地に位置付けられます。このエリアに建つ新しいマンションの資産価値については言うまでもありません。

ワンルーム以外にも2LDKという間取りも登場していますので、単身者以外にも新婚や子どものいないカップルにも向いています。家族構成や何かの事情で、ここから広い間取りへ引っ越した場合には、この価値あるマンションを他人に貸せばいいのです。すぐにでも住みたいと言ってくれる入居者が決まることでしょう。

首都圏へ向かう人は514万人(/日・片道)に

首都圏の中心である東京都区部を目的地として移動する人の数は、1日(片道)に514万人もいます。東京都区部で移動する人の数は1日(片道)に205万人もいるのです。しかも、都内移動の数は最近5年間で10%以上も増えています。

首都圏近隣の東京都多摩部、埼玉県、千葉県、茨城県では、通勤する50%から60%の人が東京都区部に向かっているのです。移動割合が最も多いのは、東京都多摩部が61.0%(619,041人)です。次いで、埼玉県59.2%(826,638人)、千葉県58.1%(685,293人)です。人数では神奈川県894,565人(43.2%)が最も多くなっています。都外からも多くの人たちが通勤時間を使って都区部に移動しています。

路線別の利用人数からも傾向を読み取ることができます。輸送人員数が最も多いとされるのが、山手線の原宿-代々木区間です。1日に51.5万人もの人が利用しています。ちなみに、この人数は先ほどお伝えした「首都圏の中心である東京都区部を目的地として移動する人の数は、1日(片道)に514万人」の約10%に相当する数字です。
総輸送人員は、平成22年から27年の5年間にかけて首都圏及び、中京圏や近畿圏全ての圏域で増加しています。そのなかでも、通勤(通学の含む)も同じ動向を見せています。(※1)
この動向から考察しても、都心の中でも特に限られたエリアと路線については人気の衰えは感じられずません、自宅購入は人の集中する都心部での購入をお勧めします。

朝夕のラッシュの辛さは経験した人にしかわかりません。また、所要時間が1時間以上ともなると会社に着くまでには体力とモチベーションはどのくらい残っているのでしょうか。
この「通勤」の苦労から一抜けするには都心のマンションを持つという手段があります。このマンションを他人に貸して自分も近くに居住するというカタチもいいですね。通勤時間という時間の価値と、不動産と言う資産価値の両方を手に入れてはどうでしょうか。


※1 「第12回大都市交通センサス調査(概要版)平成29年3月」国土交通省より
※2 「平成25年住宅・土地統計調査」総務省統計局より

FP事務所やさしいお金の相談室代表
(有)コスモスペース取締役社長
一般社団法人女性FP相続サポート協会理事

桑野恵子先生

マネー????エンジェル桑野恵子が、安心に暮らせるための不動産投資の魅力をお届けします。 エンジェルは投資の世界では資金を提供する富裕な個人のことです。桑野恵子は、資金援助の代わりに豊富な知識とノウハウを提供して資産を築いていくお手伝いをします。