不動産投資のポイント

区分所有マンションと一棟アパート、サラリーマンにおすすめはどっち?

賃貸経営には、「区分所有マンション」と「一棟アパート」を経営するケースに分けることができると思います。
どちらも個数の数に違いはあっても大家さん業であることに変わりはありません。私は、区分所有マンションであっても、一棟アパートであっても、「賃貸経営という事業を行うのだ」という認識をきちんと持ち、地道に事業を拡げていくことが大切だと思っています。とは言っても、これから始めようかと考えている方へ難しい話しをするつもりはありません。
不動産投資(ここでは、賃貸経営)に興味を持つきっかけや動機は人それぞれだと思います。私は、大切な主人を亡くし、遺された子どもたちを独り立ちさせるために、賃貸経営を始めました。大切なのは、スモールスタートを成功させることです。

区分所有マンションの特長

サラリーマンで給与所得以外にもうひとつ収入があればいいな、と考えている方は多いのではないでしょうか。不動産知識もなく、初めてであればなおさらです。そこで不動産投資の入り口として入りやすい区分所有マンションからお話しましょう。

マンションの広さはまちまちですから、まずは、単身者用のマンション一室を購入することから賃貸経営を始めるというケースがほとんどです。1室でしたら、忙しいサラリーマンでも割と手間なく始められ、継続できるという点が特長でもありメリットです。
また、サラリーマンは給与という安定した収入を得ていますので、融資を受ける際には銀行の審査が通りやすいという事情もあります。
区分所有マンションから始める場合、「誰に貸すのか」を考えてみて下さい。つまり、ターゲット層です。ターゲット層は、エリア(場所)選びと関りがありますので、単身者や学生、または外国人など、そのエリアの賃貸需要=ターゲット層とも言えます。
そして、広さ(ワンルームか、ファミリータイプか)、新築・中古などの条件を予算と相談しながら絞っていきましょう。

一棟アパートの場合は立地に注意

土地を持っていれば、その土地の有効活用を考える方もいるでしょう。最近よく目にするのが、その土地に木造一棟アパートを建てて、複数室での賃貸経営を始めるケースです。
ただ、一棟アパートの場合、「立地」という問題があります。どういうことかと言うと、一棟アパートを建てた立地によっては、集客に適さない場所である場合があるのです。つまり、先ほど話したターゲット層を考えずに建ててしまうということです。これでは、せっかく長いローンを組んでも失敗してしまうリスクが大きくなりますよね。アパート経営の基本を簡単にお話したいと思います。

アパート経営は、土地を持っていれば、アパートを建てる資金だけで賃貸経営が始められます。 また、その土地を融資のための担保にすることができますので、融資を受けやすくなるという利点もあります。
ただし、一棟アパートだからこそ、抱える問題もあります。一棟アパートは、複数の部屋数を有しますので、空室率を0%に近づける努力が必要となります。
これは先ほどお話したとおり、立地という条件が大きく関わってきます。立地が悪ければ、それをカバーする付加価値を付けなければなりませんが、その分費用はかさみます。

また、一棟アパートは、共用廊下、自転車置き場、駐車場、ゴミ置き場などの共用部分の管理や、時には住民同士のトラブルにも対応しなければなりません。
管理会社に管理を委託するケースが多いかもしれませんが、このように始めてみなければわからない事もあるということを認識してください。
そのことを踏まえて、一棟アパートを建てる場合は、20年後、30年後までも見通した事業計画をきちんと立てておきましょう。

最初の一歩は、マンション所有からスモールスタート

賃貸経営を検討する時に、単身者向けのマンションを区分所有するところから始めるほうがハードルは低くなります。ただし、スモールスタートとは言いましても、失敗していいというわけではありません。
賃貸経営でつまずかないためには、慎重な物件選びは必須です。入居者の退去は絶対にないとは言い切れません。そのため、入居者が退去しても空室になる期間をつくらないようにすることが大切です。対策は、好立地に購入することです。退去して部屋が空いてしまっても、すぐに新しい入居者が決まるような立地の良い人気物件を手に入れてください。

賃貸経営がスモールスタートで成功すれば、それで満足せずに、所有する個数を増やせないかを検討してみましょう。なぜなら、1戸の場合だと退去があれば空室率は100%となってしまいますが、2戸所有していれば、片方の1戸が退去されても空室率を全体の50%に抑えることができるのです。これが、経営者としての大切な考え方の一つになります。


1戸からスタートした区分所有マンションで試行錯誤しながらようやく大家さんになるものです。そして、2戸目から成功する大家さんは多いのです。最初にうまくいくとすぐに次の物件を探してしまいがちですが、成功したからこそ、焦らずに、欲張らずに、勉強を積みながら、良い物件を購入する準備をしてほしいと思っています。サラリーマンという肩書を持ちながら、賃貸経営の経験を積み、さらに暮らしの充実をさせながら安定した資産形成が実現できたら素晴らしいことですね。

FP事務所やさしいお金の相談室代表
(有)コスモスペース取締役社長
一般社団法人女性FP相続サポート協会理事

桑野恵子先生

マネー????エンジェル桑野恵子が、安心に暮らせるための不動産投資の魅力をお届けします。 エンジェルは投資の世界では資金を提供する富裕な個人のことです。桑野恵子は、資金援助の代わりに豊富な知識とノウハウを提供して資産を築いていくお手伝いをします。