現場のプロが教える不動産投資ノウハウ

物件を購入する際に知っておきたい「3つの法律」!

不動産投資を検討されている方のなかには、物件を選ぶ際に「中古物件」を選択される方もいると思います。
ただし、十分に物件の調査をしたうえであれば良いのですが、時折、目先の「安価」や「利回り」に目を奪われ、物件自体を調査せずに購入しているケースも見受けられます。
実は、中古物件ほどしっかりとした調査をする必要があるのです。不動産物件は現物であるため、「モノ」としての価値が非常に重要です。特に、その物件がつくられた時期によって、建築や販売におけるルールは異なり、建物の安心度も違うのです。それを理解するためには、時代によって移り変わっている「住宅に関する法律」について理解しておくと良いでしょう。

建築基準法と新耐震基準

耐震基準を定めた「建築基準法」は人命の保護や財産の保全を目的として、1950年に制定されました。
その後1978年に起きた宮城県沖地震を受けて、1981年6月に建築基準法が大幅に改正されました。
改正建築基準法では「新耐震基準」が設けられ、極めてまれに起こる大地震でも倒壊しない建築を前提とし、基準をより厳格にしました。
この新耐震基準に変わった1981年の前と後では、建物への安心感は大きく異なると言えるでしょう。

住宅品確法

「住宅品確法」は2000年に施行された法律で、正式名称は「住宅の品質確保の促進等に関する法律」と言います。この法律は、住宅購入者が安心して良質な住宅を取得できること・建築会社などがより良質な住宅を提供することを目的としたものです。
1990年代に話題となった手抜き・欠陥住宅の問題を受けて、瑕疵(通常の注意では発見できない欠陥)に関して、「主要構造部にあたるものについて、住宅の引渡から10年間は売主が瑕疵担保責任を負う」と制定されました。それまでは、宅建業法(宅地建物取引業法)で引渡から2年とされていたことを考えますと、売主側の建物に対する注意力はより一層高まったと言えます。
また第三者機関により公正かつ中立な評価がなされる「住宅性能表示制度」ができるなど、住宅が「品質時代」を迎えたことで建物に対する安心感はさらに高まりました。

住宅瑕疵担保履行法

3つ目の法律は2009年に施行された「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」、通称「住宅瑕疵担保履行法」です。
2007年のサブプライムローン問題や2008年のリーマン・ショックの影響で、不動産業者や建築会社の倒産が相次ぎました。また構造計算書偽装問題を契機に、瑕疵の補修を履行できない場合の住宅購入者の不安を受けて、事前に売主に対し、供託や保険を利用して資力確保を義務付け、瑕疵担保責任を果たさせようとしたのが「住宅瑕疵担保履行法」です。
この法律によって新築を購入する消費者に対する保護は強まり、売主側の消費者への責任がより厳しくなったことで、消費者の「より安心できる不動産購入」への意識も高まったのです。

 

 

住宅は、時代の流れや法律の動きと共に日々進化しています。
それは、設備や仕様・デザイン等のソフト面だけでなく、基本構造などのハード面にも言えることです。特に基本構造は、人で言えば骨や肉にあたり、「目に見えにくく、後で変えられない」部分ですので、事前に確認しておくことが極めて重要です。
新築を購入する方ももちろんですが、特に中古を購入する方は知っておきたい情報です。今後の不動産選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。

株式会社クレアスライフ 不動産コンサルタント

清水 剛

不動産投資の営業として16年従事し、これまで数百人に上る投資検討者への提案・アドバイスを行う。 現在は営業の第一線から卒業し、企画側として不動産投資の魅力を多くの人に伝えるべく、セミナー講師やメディア出演などに精力的に取り組んでいる。