税理士が教える失敗しない不動産投資

不動産経営の3大経費は – 減価償却

不動産経営の3大経費は、税金(固定資産税、都市計画税)、金利、減価償却費です。

今回は、減価償却費のお話です。

減価償却費とは?

不動産賃貸業などの事業のために用いられる建物、建物附属設備、器具備品、車両運搬具などの資産は、一般的には時の経過等によってその価値が減っていきます。このような資産を減価償却資産といいます。一方、土地や骨とう品、絵画などのように時の経過により価値が減少しない資産は、減価償却資産ではありません。

減価償却資産の取得に要した金額は、取得した時に全額必要経費になるのではなく、その資産の使用可能期間の全期間にわたり按分して必要経費としていくべきものです。つまり、3,000万円で買ったマンションは買った時にすべて経費になるのではなく、使用可能期間に割り振って経費にするということです。この使用可能期間に当たるものが法定耐用年数で、財務省令の別表に定められています。
つまり、減価償却とは、減価償却資産の取得に要した金額を一定の方法によって各年分の必要経費として配分していく手続のことをいいます。

減価償却費の仕組み

では、この減価償却費の仕組みはどうなっているのでしょう?
建物の耐用年数は、構造によって分かれています。

例えば鉄筋コンクリート造(RC造)は47年、重量鉄骨造は34年、木造は22年です。したがって、RC造のマンションは47年です。

例えば物件価格3,420万円(土地1,720万円、建物1,700万円)の新築のマンション(RC造)の減価償却費を計算してみます。

1,700万円×償却率0.022(耐用年数47年)=減価償却費37.4万円/年

よって、年間37.4万円ずつ価値が下がっていくと考えるので、その分を所得税の計算上、経費計上できます。土地分の1,720万円は減価償却ができません。

中古物件の減価償却費

中古物件の場合の減価償却費の計算方法はどうなるのでしょうか。
建物が中古の場合の耐用年数は、法定耐用年数を過ぎた場合と過ぎていない場合で計算方法が異なります。マンションで言えば、築47年以上経った物件と築47年未満の物件で計算方法が異なるということです。

1.築年数が耐用年数を超えている場合

耐用年数=法定耐用年数×20%

【具体例】
RC造の建物(耐用年数47年)で耐用年数を超えている場合
マンションの耐用年数47年×20%=9年(1年未満端数切捨て)

2.築年数が耐用年数の一部を経過している場合

耐用年数=(耐用年数-経過年数)+経過年数×20%

【具体例】
RC造の建物(耐用年数47年)で10年経っている場合の耐用年数
37年(耐用年数47年-経過年数10年)+2年(経過年数10年×20%)=39年
と計算します。

 

では、この耐用年数を使って中古建物の減価償却費を計算してみましょう。
例えば、3,420万円(土地代1,720万円、建物分1,700万円)築年数10年のRC造の物件を購入したとします。
RC造で築10年ですので、耐用年数は39年です。

この耐用年数をもとに減価償却費を計算します。耐用年数39年の償却率は0.026です。

1,700万円×償却率0.026(耐用年数39年)=減価償却費44.2万円/年

となります。

減価償却の概念が分かっていただけたでしょうか。ご意見ご質問をお待ちしております。

ジーマック松木事務所

税理士 松木昭和

1963年1月4日生まれ。 ジーマック松木事務所を中心とするジーマックグループの代表を務める。 早稲田大学大学院アジア太平洋研究科修了(MBA取得)。 85年の開業以来、税理士、行政書士・社会保険労務士・宅地建物取引主任者と各種の資格を生かし、開業から経営まで法人個人問わず総合的コンサルティングを行う。大手都市銀行、新聞社で経営・税務に関する講師を務める。独立開業者向けセミナーにて数々の講演を行う。『週刊ダイヤモンド』等、ビジネス雑誌にも数多く執筆。

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